April 30, 2017

ベートーヴェン ピアノソナタ第8番 ハ短調

NMLから。ウィリヘム・ケンプの独奏。
昨日紹介した映画の中で、かたくなにピアノを弾かなかった柏木ユリが生徒たちの抱えた悩みを知ったあと初めて弾いた曲がこのソナタの2楽章です。「悲愴」という表題が付けられたこの曲はベートーヴェンが難聴に苦しみだしたころ作曲されたものですが悲しみに満ちた曲の中で2楽章だけは束の間の心の安らぎを与えてくれます。
「悲愴」という表題がついていますがハ短調という調性が示すように3楽章の最後は連続下降音の最後を力強い和音で締めて運命への挑戦を表しているのがこの作曲家らしいですね。悲しみに浸るだけでなくそれを打ち破って前進するという映画のテーマによくあった選曲だと思った次第です。
名だたる名曲だけあってNMLにはたくさんの演奏があるのですがシューベルトを聴いて好きになったケンプの演奏を選びました。心に染み入るような味わいのある演奏です。
 
 
庭に咲いた紫蘭。葉の葉脈も美しい。
 
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November 30, 2016

ショパン ワルツ全集

NMLから。アリス=沙良・オットの演奏。
ショパンを聴くのは年に1度くらいなんだけどなぜか14番が聴きたくてNMLを探していたらさすがの名曲だけあって大勢のベテランがひしめく中に若手のこの人を見つけてチョイスした次第。
予想通りフレッシュな演奏だけどピリスの若い時のような落ち着きがいい意味でなくそれこそ果汁がほとばしるような瑞々しさがすばらしい。本命の14番はかなり速いテンポで私のイメージとは違ったけれどそれはそれでいいと思う。コルトーやルビンシュタインまたはアシュケナージやポリーニなどの超ベテランの時代とは違う新しいショパンを聴きたい人にはうってつけだと思う。
NMLの配信ビットレートが上ったとかで録音も本当に見事。
 
 
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October 18, 2016

シューベルト ピアノソナタ 第21番変ロ長調

久しぶりにiTunesで。ヴィリヘルム・ケンプの独奏。
シューベルトの3大ピアノソナタの最後の作品で最後のピアノソナタです。
もう終わってしまったけれどNHKのドラマ「夏目漱石の妻」にとても効果的に使われていました。穏やかで淡々とした中にいくばくかの暗さを漂わせていて明るく振舞いながら心中決して晴れることのなかったであろう鏡子の心情が出ているように思われます。
それにしても尾野真千子の演技力は見事の一言で、とくに漱石の凄絶な吐血シーンでは息をのむほどの迫真力。でもこのままダメかと思ったら復活して長野で夫婦落ち着いた生活に戻ったシーンで終わったのが良かった。

あと、先週から始まったTBS系のドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」がメチャ面白い。もともとコミックだったそうで全然期待せずに録画したのですがこんな楽しいドラマは久しぶり。クライアントの要求で納品間近だったシステムソフトを急きょ作り変えることになり、数人が徹夜の連続で数十個もあるチェック項目をクリアしていく様子がリアルで面白かった。配役もドンピシャといった感じ。
 
あと2ヶ月もすればクリスマスですね。
 
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February 11, 2016

リスト 「ラ・カンパネッラ」

NMLから。アリス・沙良・オットの演奏、2008年の録音。
曲の正式名は「パガニーニ大練習曲 S141 第3番 嬰ト短調」。
先日老害について書いたのでできるだけ若い演奏家を、ということで選びました。彼女がまだ20歳の時の演奏ですが超メジャーであるグラモフォンからのCDであることが並みの若手ではないことを証明しています。
実はこのアルバムにはリスト、ショパン、ベートーヴェン、ムソルグスキーなどの録音から少しずつセレクトしたものが収められていてこういうのあまり好きじゃないのですが彼女の多彩な魅力に触れられるという面ではありがたいですね。標題のリストはテクニック一辺倒ではない、かなりリリカルなものでいい意味での女性的な感性を感じます。そういう意味では有名な4つのワルツがとても魅力的。
名前で分かるようにドイツ人と日本人のハーフですがそういわれるとどこか日本人の持つ柔らかい雰囲気を感じるのは気のせいでしょうか。
彼女の演奏はYouTubeでも見られるのでお勧めします。ただ、若いとか美人だとか言うのは演奏家を評価するうえではかなり失礼な言葉だと思うので私は嫌いです。
 
 
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September 29, 2015

ショスタコーヴィチ 「24の前奏曲とフーガ」

アシュケナージのピアノで。1996~1998年にかけての録音。
図書館で借りたものなのでジャケット写真はなし。

24のすべての調を用いた前奏曲とフーガの曲集ということではバッハに続く偉大な作品ですが2枚のCDで140分という長さはかなり聴きごたえがあるというかかなりしんどかった。それでも以前借りたニコラーエワの3枚組で170分に比べればまだ短い方。
一般的にはニコラーエワの演奏が模範とされているようですが私には教科書的に聴こえ、終盤の盛り上げ方などアシュケナージのほうが好きですね。
ニコラーエワはやはり若い時から親交のあるショスタコーヴィチの気持ちを理解したうえで演奏し、アシュケナージは自分の解釈というものをかなり前面に押し出したように感じられます。

前奏曲だけならショパンやドビュッシーそしてスクリャービンも作曲しているそうですがフーガも含めてとなるとバッハとショスタコーヴィチに代表されるというのは偉大な作曲である証拠ですね。できればバルトークにも作曲してほしかったなぁ。

あまりに長い作品なので一言で曲の感想を述べるのは無理ですが民謡などの要素も取り入れてこの人にしてはシニカルな面が無いのはやはり大バッハを意識したのでしょうね。

 
 
 
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July 13, 2015

ブラームス 3つの間奏曲 op.117

Brahms_pianoジュリアス・カッチエンのピアノで。1960年代前半の録音ですが1969年に42歳で早世した彼にとっては遺産に近い録音。ピアノ曲の多いブラームスの中で唯一の間奏曲集で晩年に近い作品ということもあって全曲しっとりとした雰囲気に包まれていてブラームスの権威とも言われたカッチェンの落ち着いた演奏で聴くと心安らぐ思いをします。ちなみにこのCDでは続きが「ハンガリー舞曲」なのでそれもいい気分転換です(笑)。梅雨の晴れ間は蒸し暑く今年初めてエアコンを入れて聴きました。
 
 
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July 04, 2015

リスト 「エステ荘の噴水」

ラザール・ベルマンのピアノで、1977年5月の録音。
「巡礼の年」の第3年に収められている晩年の作だが澄み切った音色に心癒される思いがするしドビュッシーやラヴェルに大きな影響を与えたことが分かります。

「巡礼の年」の第1年《スイス》の中の『望郷』が村上春樹さんの小説に登場して一時ブームになったおかげで、忘れ去られようとしていたベルマンの名前も復活し、私も慌てて購入したというドミノ倒しのような現象がありました。(笑)

ベルマンを聴くのは初めてだけど軽やかなトリルの反面ずっしりとした重いタッチはリストによく合いますね。

今日も昼からシンコン活動がありちょっとシンドイかもgawk 
 
 
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June 29, 2015

ヤナーチェク 「霧の中で」

Janacek_pianoホーカン・アウストボのピアノで。2004年の録音。不思議とさえ言っていい曲調と複雑なリズムがヤナーチェクの特徴でもあり大きな魅力だと思っていますが、この4つの小曲から成るピアノ曲集は彼が多くの面で辛い思いをしていた時期の作曲ということもあり一層内面的な趣を醸し出しています。ドビュッシーの影響を受けたということもうなずけます。アウストボはノルウェー生まれのピアニストですがグリーグ、ヤナーチェク、サティ、スクリャービンなどちょっと変わったレパートリーを多く録音していることでも得難いピアニストです。
自然で透明な響きの録音も素晴らしいnote
 
 
 
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June 11, 2015

タルティーニ 「悪魔のトリル」をリコーダーで

ミカラ・ペトリのYoutubeから。

タルティーニの「悪魔のトリル」の3楽章をリュート奏者である夫君のラルフ・ハンニバルと共演したものですが、相変わらずの超絶技巧に悪魔も逃げ出しそうです(笑)

以前、ペトリの6枚組BOXセットが安かったので買ったのですが今では宝物的存在になりました。特に一度記事にしたアルビノーニは絶品ですnote
 
今年の12月に来日するそうですが東京公演だけのようなのが残念。


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January 25, 2015

シューベルト 即興曲第3番 変ロ長調 D899 op.90

マリア・ジョアン・ピリスの演奏、1996年の録音。図書館で借りたCDなのでジャケット写真は無し。4つの即興曲と言われる曲集の3番目の曲だけど4曲を通して聴くのが筋かもしれない。雪解けの水がせせらぎとなって流れ出すような冒頭のアルペジヨを聴いて心ひかれない人はいないだろうと思うほどの名曲note。LPではルプーの演奏を楽しんでいたがCDではこのピリスで決まりでしょう。そのCDを持っていないのはクラシックファンとして失格かな。(笑)
4曲聴き終ってもまた初めから聴きたくなるという評がありましたがまったく同感です。
20代でデビューしたピリスが70歳とはびっくりですが、いつまでも若々しい演奏は世界で最も尊敬され好かれているピアニストのなかの一人ですねheart02

 
ちょっと暗い室内での撮影には明るいレンズと手ブレ防止のあるLX3が便利です。

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