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August 14, 2015

伊坂幸太郎 『レトリーバー』

2007年5月15日:株式会社講談社刊

「チルドレンというタイトルの短編集に収められた5つの物語の1つで、若干時間軸が行き来するけれど登場人物はほぼ同じなのでそれぞれの話に統一性があって読みやすい。

駅前で集まっていた3人の友人たちの周りにいる何組かの人が2時間近くもほとんど動かないことに気付く。本を読んでいた女性は10ページも進んでいないしヘッドフォンで音楽を聴いている若者もCDがそんなに続くわけもない。ふられた直後で屁理屈だけは人一倍達者な友人が世界は止まったのだと騒ぐ中、詳しい状況を聞いた盲目の友人がその謎を解き明かした。
レトリーバーというのは盲目の青年の連れている盲導犬の犬種、ラブラドール・レトリーバーのことだがここでは「取ってくる」という意味を含めている。
他の物語にも登場するが個性的な男女3名の話が楽しく、特に陣内という明るいキャラクターの男と冷静沈着な永瀬という盲目の青年が魅力的に描かれている。

話が書かれたのが10年ほど前だからCDウォークマンとかビデオテープとか出てくるアイテムが古いのはやむを得ないところ。

文中に面白い比喩がたくさん出てくるけれど村上春樹ほど洗練されていないのは仕方ないかな。
 
 
 
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