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May 22, 2014

今野 敏 著「隠蔽捜査」

株式会社新潮社 発行
警察庁の総務課長である主人公は、常に自分がエリートであることを自負している。
その自負心は、ときに同期である警視庁の刑事部長に対して出身大学を比較したり、息子に対しては当然のように自分と同じT大学への進学を求めるのである。
読み始めはなんて嫌な男だと思うのだが、連続殺人事件が起こり事件にかかわるうちに彼がキャリアとしての責任を全うしようとする姿勢に惹かれていく。
そして、家庭内で起きた不祥事をきっかけに警察組織で謀られようとした企てをわが身の犠牲を覚悟の上で全力で阻止しようとする。
保身のために目先の都合を優先すると、その結果組織全体が壊滅する。今必要なのは、どうすれば被害を最小にできるかという正しい危機管理なのだ、と力説する彼は正しく本当の意味のエリートキャリアであった。
登場する女性は彼の妻と娘だけという硬派な内容で、犯罪捜査ものというより組織の運営管理を考えるという点ではビジネスマンにも役に立つ内容だと思う。
あまり書くとネタバレになるが、隠蔽というタイトルがよく内容を表している。40ページほど読むと止まらなくなり、400ページをあっという間に読み切った。情緒的な描写や無駄な会話が無いのが緊迫感を持続させていく。圧倒的な筆力だ。
吉川英治文学新人賞受賞作。
シリーズ化されていているが、最初にその第1巻を読めたのは幸い。当然第2巻を読むつもり。
 

 
頂いたカーネーションを大きな鉢に植え替えて栄養剤を与えたら、つぼみだったのがたくさん咲きました。陽の射す場所で雨に当たらないように置くのがコツだとか。
奥さん大満足heart04
EOS-M 55-250mm クリック→大
 

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  10日前はこんな状態。
 
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