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October 03, 2013

映画 「そして父になる」

カンヌ国際映画祭で審査員賞を受けた話題作を見に行きましたmovie
6歳になったわが子が、出産時に病院で取り違えられていたことを知った二組の夫婦と子供たちの苦悩と戸惑いを描いたもの。終始抑え目の演出なのが、却って彼らの持って行き場の無い怒りを表現していて効果的。一流企業のエリートで立派なマンションに住み高級車を乗る父(福山雅治 以下F)は、辛さを抑えて血のつながる本来のわが子と暮らそうとする。片や町の小さな電気店を営む父(リリー・フランキー 以下R)は、暮らしこそ豊かではないにせよ、いつも3人の子供たちとじゃれあうようにして暮らしている。彼にとっては血のつながりよりもふれあうことそのものが大事なのだ。
仕事が忙しくめったに子供と遊ぶことも無かった父Fは、実際のわが子と生活を始めるに当たって「これからは僕をパパと呼びなさい」と言い含めるが、急にそうなったことが理解できない子供は「なんで?」を繰り返すばかり。
しかし、なつかない本当のわが子の寝姿を見ながら妻は「だんだんこの子が可愛くなって、慶多(けいた 育てていた子)に悪い」と泣く。
血のつながりよりも一緒に生活するうちに育つのが母性なのか。
一方、電気店の父Rは、半田コテで壊れたラジコンやおもちゃを治していつしか子供の心をつかんでいく。
電気店の家族が恋しくて逃げた息子を追ってきた父F。電気店まで来た彼に「もうパパじゃない」と逃げる慶多と話すうちに彼は父になることの意味を知る。
理屈で家族問題を片付けようとする父F
子供と向き合うのも男の仕事だと怒る父R
誰の子であろうといっぱいの愛情で育てた母の苦悩と寂しさ。
そして一番の被害者である子供たち。
最後は、どうやら二組の家族同士が交流しあいながら徐々にあるべき形に収まるだろうという予感で終わる。
意外な伏線もあって評判どおりよく出来た映画。
リリー・フランキーがとてもいい味を出している。

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