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October 14, 2013

山崎 豊子 「暖簾」

新潮社 2003年12月5日発行 山崎豊子全集1から
15歳のときにわずかの金を持って淡路島から大坂に来た吾平が、行く当ても無く四つ橋のたもとで途方にくれていたときに声をかけてくれた老人は、昆布の老舗「浪速屋」の五代目の主人だった。
辛い丁稚奉公も耐え抜き真面目に働く彼は主人に気に入られ、7年後に手代になり、昆布を作る腕も上げ24歳で番頭に抜擢され、仕入れの才覚にも優れたためわずか27歳で「浪速屋」の暖簾を分けてもらえるまでになる。
明治から昭和の戦争直後まで続いた昔ながらの大坂商人の商才と根性そして「暖簾」の重みを描いた作者の初期の代表作。自身の実家が名代の昆布屋だけあって昆布の仕入れから加工、販売まで詳細に描かれている。
どんな苦境にたっても決してあきらめない吾平も金策に窮して「暖簾」を担保に銀行から借金をするが、当時はそれほど「暖簾」に重みがあったのかと驚かされた。
当時、大坂湾に続く何本かの川から船で市内に物資を搬入できたため船場と呼ばれ、浪速八百八橋などと言われた様子も興味深い。

私の祖父もこの近くに住んでいたので、叔父はこの物語などを題材として昔NHKで放映されていたドラマ「横堀川」が懐かしいと言っていたことを思い出すが、当然のことながら現在は多くの川が埋め立てられて当時の面影は無い。
 
 
  
 


    まだ咲いているヒマワリ
   

 
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