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September 19, 2013

西 加奈子著 「円卓」

株式会社文藝春秋社 2011年3月5日刊

芦田愛菜ちゃんの主演で来年映画が公開されると知り、借りた本。
大阪の狭い3LDKの公団住宅に、祖父母、両親、三つ子の中学生の姉と8人家族で暮らす小学3年生のこっこ(琴子)のお話。
6畳のリビングには、潰れた駅前の中華料理屋からもらった大きな円卓があるからなおさら狭い。
こっこの親友は、同じ団地の向かいの棟に住む赤ん坊のときからの幼馴染のぽっさん。吃音だがこっこは彼のおしゃべりが心地よくて好き。同級生にはコテコテの大阪弁をしゃべるベトナム人のゴッくん、ロシア人ハーフのセルゲイ、大学教授の父を持つ優等生の朴(パク)くんなど個性的な仲間がいる。

・こっこは平凡なことをきらう。
級友がしている眼帯にあこがれ、保健の先生にうそをついて付けてもらい、ゴックンの両親がボートピープルといわれた難民だと聞いてそのドラマティックさに感動する。

・こっこは知識欲が旺盛だ。
知らない単語や話を聞くと、ジャポニカじゆうちょうにしっかりとゴシック文字で書き付ける。

・こっこは孤独を求める。
8人家族で、6畳間に3人の姉の一人と同じ布団で寝る。
だから孤独は絶対訪れないし、可愛いからみんなが面倒見てくれるけれどそれも「うるさい」
だから、口癖は「うるさい ぼけ

夏休みに体験した事件もあって2学期から無口になったこっこ。
少し大人に近づいたのだ。
妹か弟が増えると知って喜ぶ家族とは別にひとり覚めているこっこ。
でも、生き物が大好きで優しいこっこを知っている姉たちは、生まれたら絶対に可愛がることを信じている。

大阪弁のやりとりは、まるで読む漫才。
こっこが可愛いくてしかたがない祖母
「いっそ、ほんまに目の中に入れてしもたろか」
三つ子の姉の名前を間違えた祖母
「同じ顔やからええ」
姉「あかん」

夏休みに居ないとき、こっこに寂しい思いをさせた、とブランコでぽっさんが泣きながらあやまるシーンが印象的。

読みながら何度も大笑いさせられた。
大阪弁理解度が70%以上の自信のある人には絶対のお薦め。
兵庫県西宮で生まれた芦田愛菜ちゃんの「うるさい ぼけ」に期待して、必ず映画を見るつもりheart02

 

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