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August 02, 2013

さだまさし 「かすてぃら」

Castella小学館 これは小説というより、さださんのお父様が亡くなるときの様子を、過去の思い出とオーバーラップさせながら綴ったドキュメントに近いもの。正直言って文章がこれまで読んだものに比べてかなりへたくそなのにびっくり。しかし、父が危篤寸前になったときの状況が話の骨子だから、余計な修飾が出来ないのである意味仕方ないともいえる。結構裕福だった幼少時から一転して長屋住まいになり、それでもさださんにヴァイオリンを続けさせ、自分は自動車を手放さなかった父。戦争で死ぬ思いをしたせいか、いざというときには信じられないような行動を起こす父。そんな無茶苦茶と言ってもよいお父上に暖かい眼差しを注いでいるので、そのうち文章の上手下手は気にならなくなる。
しつこく借金返済を迫るやくざを道連れにする覚悟で狭い崖道を車で走ったり、約束を守らない不動産屋にとんでもない方法で仕返しをしたりというウソのようなエピソードの連続に読みながら大笑いをしてしまった。
義理人情に厚い古いタイプの人間だけど、一旦怒らせるととんでもなくしつこいところがいい。
題名の「かすてぃら」は父そして家族の大好物だけど、それすら受け取らないときの怒りはものすごいのだ、という両刃のシンボル。
 
 
 

 
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