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August 31, 2013

高村 薫 「マークスの山」

Marks新潮文庫 平成23年8月1日発行
秋も深まった南アルプスの飯場で登山者が殺された事件を発端に、同時期に起きた車内心中で生き残り、脳に障害を抱えてしまった少年が成長して起こす複雑な事件の解決を一警部補の目から見ていくそうとう難解なサスペンス物語。所轄内、所轄同士、本庁、検察、公安などの組織のしがらみ、隠蔽工作なども絡み刑事や署員の名前も覚えきれないほどの複雑さにてこずる。ただ、読み方が浅いためなのか殺人に使われた凶器の出所や、脳に不安定さを抱えながらそうとう周到な計画を練ったり拳銃を持ったやくざを間近で一瞬で殺せる手口には少々疑問を覚える。異常者による犯行を必死で追い詰めながらラスト近くになって、自殺した人間の遺書で謎が簡単に解けてしまうのはお手軽感がぬぐえない。
期待して読んだ高村氏の小説なので厳しい感想になったけれど、硬質な文章はさすがと思うしもちろんまた別の本を読むつもり。

 
 


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