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June 08, 2013

村上春樹 「スプートニクの恋人」

Sputnik講談社発行。村上さんの本の中でもかなり不思議度の高いもの。変わった題名は作品内で重要な役割を演ずる女性が、ビートニク(ビート ゼネレーション)をスプートニクと言い間違えたことに由来しているけれど、人類史上初めて宇宙空間に飛び出した人工衛星と中に閉じ込められたライカ犬の孤独な旅を暗示しているともいえる。
冒頭の唖然とするほどの過激な初恋の描写は「つかみ」には充分すぎるもので、その後のときどき「?」と思える描写もまったく気にならずに読み終えてしまった。
理屈は得意でもどこか冷めた主人公とその冷めた彼を思いのままに引きずりまわす魅力を備えたそうとう風変わりな彼女、そして彼女の恋の対象者が良好な三角関係を保ったまま不思議な体験をするというムラカミワールドの魅力がいっぱいheart04
いつもながら男目線の物語であることも変わらないので女性には不満も多いと思うけれど、最後に少しだけ出てくる男の子とのやりとりがとても良かった。村上さんの、成長期の少年に対するやさしい思いが良く出ていると思う。
1999年の作品で、初期の作品では作曲者名だけだったクラシック音楽についてもかなりコアな演奏者まで明記しているのも楽しみのひとつnote
 
 

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