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December 16, 2012

エルンスト・ハース

本棚の大掃除をしました。
昔買ってそのままだった岩波の基礎講座とか数学講座は全部捨て、ライフの写真講座集にも手を付けかけたのですが、中を開くと写真を始めた頃大きな刺激を受けた ハースの特集があったので一転重要保管扱いに crown

すでに有名な写真家であったハースがカラー写真を始めたのは1952年ごろですが、この頃出たコダック社のコダクロームⅠの感度はなんとISO12。ISO100が普通のフィルム感度とすると8倍の露出が必要ですから、動くものを静止させて写すことはまず無理なので、彼は遅いシャッターでブレを利用して写すことを考えました。

闘牛, マドリード」 1956年
1/5秒という遅いシャッタースピードのため、重なり合う闘牛士の赤いマントの残像が闘牛のダイナミックな動きを表現しています。ちなみに原本ではもっと情熱的な赤ですimpact
  

  
P1010968m_2

また、彼は何でもない情景から自分の被写体を探し出す独特の視線を持っています。
左の写真はネヴァダ州のゴーストタウンで見つけた射撃練習用に使われたサビだらけのブリキ製ポット。
さびたポットの銃弾の孔」 1962年
右は見捨てられた小屋の塗装の一部がはがれて、赤い唇のように見えます。
はがれた塗装の顔」 1961年
   

P1010966m_2

 
画家であったハースは当然色に対しての感性が鋭かったのでしょうが、モノクロームの写真でも素晴らしい写真を残していて、「河を見つめる片足の無い帰還兵」や写真を片手に持って、行進する帰還兵の中に息子を探す老婆、などヒューマニズム溢れるものです。
ハースはオーストリー生まれですから兵士が見つめていた河はドナウ河でしょうか・・・・
 

 


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