シベリウス 交響詩「エン・サガ」 Op.9
パーヴォ・ベルグルンドの指揮、ボーンマス交響楽団の演奏。1974年6月の録音。25日に亡くなったベルグルンド追悼ということで。「エン・サガ」は、作品番号から分かるように初期の作品ですが、実に緻密な構成で終盤に至るまで緊張感に溢れているので、すでに大作曲家の風格さえあります。シベリウス好きとしては、何といってもこの作曲家独特のひんやりとした質感が、見事なオーケストレーションで聴けるのがうれしい
。
トスカニーニやフルトヴェングラーも録音していることは、この曲のすばらしさの証拠かも。
ボーンマス交響楽団もすばらしい力量を見せてくれていて、ベルグルンドがシベリウスだけの指揮者ではないにしても、すばらしい仕事をしたことには変わりませんね。
この曲、18分という長さがピッタリともいえるけど、できれば4つに分解して1時間の第8交響曲を作って欲しかった(笑)。
カラヤン、ベルリンフィルの演奏。1969年8月、サン・モリッツでの録音。20世紀のクラシックシリーズの一環で、カラヤンとしても珍しいレパートリー。弦楽と最後の楽章にトランペットが1本加わるという一風変わった編成だけど、カラヤンはその小編成特有.の澄み切った透明感を磨き上げて見せてくれます。ミュンシュのゴツゴツとした迫力満点の表現とはまったく正反対ですが、これだけ徹してやられると文句はありません


レムコ・デ・フリース、イルマ・コルト(オーボエ)、ヨハン・シュタインマン、ハンス・ヴィッセ(ファゴット)、マルティン・ファン・デ・メルヴェ、ヨス・ブールマン(ホルン)の管楽器による六重奏曲。4年前に買ったモーツァルト大全集をポツポツと聴き進めているのですが、やはり楽しいのはセレナーデ、ディヴェルティメントのあたりでしょうか。そして、以前は結構パスしていた管楽器のアンサンブルが好きになったのも我ながら思わぬ収穫。弦楽器と違って音色の違う管楽器の絡み合いを聴くのは楽しい限りです
エリアフ・インバルの指揮、フランクフルト放送交響楽団の演奏。1985年の録音。マーラー、それも1番を聴くのは久しぶり。これも久しぶりのインバルの全集で1番を聴いたのも初めて。録音が出たときによく言われたように確かにあっさり風味なんですが、バーンスタインのように、1番を精魂こめて演奏されるとちょっと息苦しくなるのも事実。全集ということもあるのでしょうが、こういったアプローチのほうが曲の細部にまで光が通り、マーラーの管弦楽法の見事さが浮き彫りになっていいです。インバルには一番不向きかなと思っていたけれど、この演奏はいただきですね
マルタ・アルゲリッチとネルソン・フレイレのピアノで。2009年8月、ザルツブルグ音楽祭でのライブ録音。もうほんの2年前の最新録音ということで、アルゲリッチもかつての奔放なイメージではなく、かなりお淑やかになっているようです。ラフマニノフはどちらかというと苦手な私ですが、こうやって2台のピアノで聴くとオーケストラでは分からなかった細部が明確になっているので結構楽しめます
東京クァルテットの演奏。1986年の録音。ブラームスの室内楽にはとんと縁が無くて、これではいいけないとセットものを購入して聴いていますが、弦楽四重奏曲では最初に聴いたこの1番がお気に入りです
バーンスタインの指揮、バイエルン放送交響楽団、バイエルン放送合唱団の演奏。声楽陣はルチア・ポップ、クルト・モル、他。1986年6月のライブ録音。新年の初めに相応しい音楽ですが、クリスチャンならもっともっと深い感銘を受けるんでしょうね。旧約聖書の、神様が6日間でこの世をおつくりになった過程を描いているのですから、これくらい壮大な音楽はありません。とにかく西洋の音楽は、聖書を知っている前提で書かれているものが多いので、私のような罰当たりな人間は困ります(笑)。しかし、そこはハイドンらしく実に率直簡明に書かれているので、ただただ聴いていても優れた音楽であることはよく理解できます。
ブルーノ・ワルターの指揮、コロンビア交響楽団の演奏。1960年2月の録音。
モッツィフィアートと2本のホルンの演奏で。モッツィフィアートはクラリネット、オーボエ、ファゴットが各2本とコントラバスのオリジナル楽器アンサンブルですが、ここではコントラバスを除いてホルンを2本加えています。どちらかというとマイナーな曲ですが、そこはベートーヴェンで快適なテンポと隙のない楽器の組み合わせでなかなか楽しめる構成になっています。知らずに聴くとモーツァルトかなと思うほど。
グリュミオーのソロで。1960年11月の録音。グリュミオーのバッハを資産として一生そばに置こうと思って新たに買い直したもの。ソナタは持っていなかったけれど音の良さにビックリ。さすがにフィリップスのデジタルリマスターだけのことはあります。
ラルキブデッリとアブ・コスター&クヌート・ハッセルマンの2人のナチュラルホルンの演奏で。1991年の録音。ベートーヴェン全集から。ラルキブデッリは、アンナー・ビルスマの主催するガット弦を使用した弦楽アンサンブルですが、ここではナチュラルホルンを2本入れています。そしてこのナチュラルホルンがメチャうまい
友人がダイエットを続けて、体脂肪率が10%切るまでになったという話を聞いて驚いた。高校のときから中肉中背でそれほど肥満というわけでもなかったけれど、真面目な男なのでやり出したらはまるらしい。
グスタフ・レオンハルトのオルガンで。バロック全集から。16日に亡くなったレオンハルトの追悼曲としてチェンバロを考えたのですがオルガンもいいかなと。あまりにも有名な曲なので今までUPしなかったけれど、レオンハルトはまことにあっさりと端正に弾ききっています。特にトッカータに劇的な要素を求める方には肩透かしをくらうでしょうが美しいフーガの音色の変遷を聴けば納得できるものです。バッハはバッハ。こういう重くない演奏もいいんじゃないでしょうか



ワーグナーの中でも超の名がつく大作「ニーベルングの指輪の」第一話。このワーグナーBOXも買ってからほぼ放置状態なので今年の目標「在庫を見直そう」の一環として聴き出したものです。カール・ベームの指揮、バイロイト音楽祭管弦楽団の演奏による1971年のライブ録音。テオ・アダム、ヴィントガッセン、アニア・シリアなど当時のバイロイトでおなじみの一流のワーグナー歌手が出演しています。「ワルキューレ」からはビルギット・ニルソンのブリュンヒルデが登場しますが、がんばって「黄昏」までたどり着けるかが問題(笑)。3万もしたショルティのLPセットもワルキューレ止まりだった(涙)。まあ、1日に1CDのペースなら2週間なので大丈夫でしょう。
フリッツ・ライナーの指揮、シカゴ交響楽団の演奏。1957年の録音。レンタルしたもの。「南国のバラ」は喜歌劇「女王陛下のハンカチ」の中に出てくる華やかなワルツです。シュワルツコップが無人島に持っていく1枚に選んだので有名になったワルツ集です。確かに「あの」ライナーが振るウィンナワルツなので興味津々でしたが、そこは「あの」ライナーのこと、実に麗しいワルツの仕上がりとなっています。さすがにオケはウィーンフィルほど自在とはいかず真面目に弾いていますが、それでも楽しいのがウィンナワルツの良さ。今となればステキな本場のワルツ集に事欠きませんが、半世紀前だと思えばすばらしいものです
シャルル・ミュンシュの指揮、ボストン交響楽団の演奏。1959年の録音。ミュンシュのBOXから。結構レパートリーの広いミュンシュですが、このシューマンは情熱が溢れ出るような気迫に満ちた演奏で、格別にすばらしいものでした。率直で飾らないミュンシュの指揮は大好きだけど、曲によっては幾分物足らなさを感じることがあるのも事実、でもここではそれがシューマンにピッタリ。ボストン饗もシルクのような弦とソフトだけどスパイスの効いた金管などが溶け合って、これぞまさしく一流のオーケストラだという音色を聴かせてくれます。11分ほどの曲ですが、これほど何度も何度も聴いたのはめずらしい
オーマンディの指揮、フィラデルフィア管弦楽団の演奏。ピアノはアーサー・ゴールドとロバート・フィッツデーレ。1963年の録音。オーマンディとフィラデルフィア聴きたさだといえばメンデルスゾーンに失礼だけど、それほど面白い曲でないことは確か。ただやはりというか、オーマンディともども全盛期のフィラデルフィアの「美しすぎる」音色を聴くだけでも充分以上の価値があります。よく見ると作品番号もないのでそれなりの扱いなんでしょうが、この作曲家独特の華やかな明るさは得がたいもので、難しいことを言わずに聴くのには最適です。
カラヤン、ベルリンフィル、ワイセンベルクのピアノで。1972年の録音。ワイセンベルクの訃報を知ったので追悼という意味でのセレクトです。新聞にはバッハの名手と紹介されていましたが、あいにく持っていないし、というかワイセンベルクとはほとんど縁がなかったのが申し訳ない。このEMI BOXにはパリ管とのチャイコフスキーやベルリンフィルとのラフマニノフ2番などがあって結構楽しみにしていたんですが、どちらももう1つだったのが残念。そういう意味ではこの曲はワイセンベルクのデリケートなタッチがよく出ているし、カラヤンのバックも立派で文句なしです。しかしワイセンベルクって見かけは豪放な印象なんですが、聴いてみるとかなり細やかな演奏をする人ですね。活躍した期間が短かったのが残念です。
久しぶりに借りたDVDです。英国ジョージ5世の次男で、吃音で苦しんだアルバートが街のセラピストに出会い、苦労して矯正していく課程を描いたドラマですが、ほとんど事実だというのがミソ。ジョージ5世が亡くなって6世を継ぐはずの兄エドワードが離婚暦のあるアメリカ婦人と結婚するため王位を捨てたので、ジョージ6世となり、しかもドイツとの戦争の勃発でいやでも全国民にラジオでスピーチをする羽目になった彼の苦悩を描いています。
ギル・シャマム(Vn)、トルルス・モルク(Vc)、ミヒャエル・ロウイリー(Va)、ロナルド・ダンゲル(Cb)、その他クラリネット、ファゴット、ホルンによる演奏。2004年の録音。全集から。ベートーヴェン初期の作品と言うことで、6楽章構成の終楽章が少々深刻な表情を見せるほかは全般に軽やかで明るく、新年に相応しい曲。まあ、ディヴェルティメントだと思えばいいのでしょうか、とにかく40分ほどの時間もあっという間に過ぎるのが私向き。5楽章のスケルツォで大活躍するホルンが楽しい。当時の楽器では難しかったと思うけれど現在のヴァルブ付きホルンなら楽勝にしても上手い
バーンスタイン、ウィーン・フィルハーモニーの演奏。1979年9月、ウィーン国立歌劇場でのライブ録音。年末に仕入れた全集ですが、第九シリーズの一環として聴いてみたらすばらしい演奏でした。あっさり結論を言うと面白くないのですが、「英雄」は良かったけれどバーンスタインのベートーヴェンはどうかな、と一抹の不安があったのも確か。71分というまずは標準的な長さですが、緊張感溢れる1楽章からスケルツォ風の2楽章を経て天国的ともいえる3楽章から自然に祝典的な雰囲気を高めていく組み立て方は実に見事です。肝心の4楽章も堂々としたスケールでさすがの私も感動してしまったというのが本音
カラヤン、ウィーン・フィルハーモニーの演奏。1965年の録音。今年のウィーンフィル・ニューイヤー・コンサートの演目は目新しいものが多かったけれど、チャイコフスキーは初めてだそうです。ヤンソンスの指揮もカッコよく決めていてとても楽しめました。どうやらヤンソンスはウィーンフィルから充分な信頼を勝ち取っているみたいですね。私はヤンソンスというとマリスのお父さんのアルヴィドを思い出すのです。どちらかと言うと爆演型の指揮者で髪の毛を振り乱して東京交響楽団を振っていたのをテレビで見た記憶があります。彼の熱心な指導で東京交響楽団は一流のオーケストラに成長したとか。
ブッフベルガー・カルテットの演奏。2005年10月の録音。この団体は以前もハイドンの初期の作品でエントリーしたんですがそれほど有名ではないにしても、とてもしっかりとしたアンサンブルです。昨年買った全集にもこの団体の演奏がたくさん収められているのでいろいろ聴けて安心。ハイドンの弦楽四重奏曲は交響曲以上に手馴れた仕上がりですが、後期のこの番号あたりになると、もう一流板前のおまかせみたいなできばえで楽しく聴くことができます。この「楽しく」というのがハイドンのいいところで、ベートーヴェンのように胃に負担をかけないので、食前でも食事中でも食後でもOK
ギュンター・ヴァントの指揮、北ドイツ放送交響楽団、ハンブルク国立歌劇場合唱団、北ドイツ放送合唱団、その他の演奏。1986年の録音。ベートーヴェンの演奏では最も信頼するヴァントの第九。彼が74歳のときの録音だけど、66分という速いテンポの現代的でクリアな演奏。アバドほどではないにしてもこういう明快な第九はいいものです。実は第1候補としてコンヴィチニーやクリュイタンスも聴いてみたのですが、アバドを聴いた後では70分を超える緩やかなテンポはちょっとつらい。そのあとで緊張感溢れるヴァントを聴くとやはりこちらかなと。声楽陣がちょっと弱いのが残念、というかアバド盤がすばらしすぎた
グリュミオーのヴァイオリンで。1961年の録音。安売りCDなのでジャケット写真は割愛。ヴァイオリンを弾かれる方はバッハの無伴奏は憧れに近い音楽ではないかと想像します。もし私が弾けたとしたら死んでもいいと思うでしょうね。いや、死ぬ代わりにヱビスビールをタップリ飲んで二日酔いで死ぬほど苦しむかな(笑)。暮れに長男がヱビスビールをたくさん持ってきたので飲んだらホントに上手かったので


クラウディオ・アバドの指揮、ベルリン・フィルハーモニー、カリタ・マッティラ(ソプラノ)、ヴィオレッタ・ウルマーナ(メゾ・ソプラノ)、トーマス・モーザー(テノール)、トーマス・クヴァストホフ(バス)、スウェーデン放送合唱団、エリク・エリクソン室内合唱団の演奏。2000年5月、ベルリン・フィルハーモニーでの録音。



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