R・シュトラウス 「ドン・キホーテ」
カラヤン、ベルリンフィルの演奏、ロストロポーヴィッチのチェロ、ウルリヒ・コッホのヴィオラで。1975年1月の録音。EMIボックスの中でも期待度が高かった1枚。ロストロさんがドン・キホーテを弾くという何とも豪華な顔ぶれで聴く前から大成功の予感がしていました(笑)が正しくそのとおりです。個人的にはフルニエのチェロで録音した1966年盤で十分だと思いますが、ここではカラヤンやベルリンフィルもこの大家に負けじと更なる気迫を見せるのと録音の良さで総合点はこちらが少し上かな。ただ、この曲は幾分ゆったりとした雰囲気も欲しいのでそういう面ではフルニエ盤ですね。デジタル録音のメネセスのも聴きましたが、もうカラヤンが弱っていてこれは残念な出来でした。しかし普通に演奏されたのでは面白くもなんとも無いこの曲をこれだけ楽しく仕上げるカラヤンとベルリンフィルの腕前には心底感服します
。R・シュトラウスが聴いたら「誰の作曲だ?」と言うかもしれない
。
ボロディン四重奏団の演奏で。1983年の録音。ショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲は交響曲とは違って楽器自身の繊細でシャープな音の追求を狙っているようで切れ味抜群の日本刀のような趣があります。そういう意味ではこの5番の1楽章など演奏者は大変な緊張を強いられるでしょうし、聴く側も呼吸さえ止めようかと思うほど。この作曲家の多くの交響曲に聴かれる多彩な楽器のマッシブな音の洪水に慣れている身にはそれがとても新鮮な醍醐味でもあります
小原聖子さんのギターで。録音年代は不明だけどLP自体かなり古いので1960年代後半でしょうか。これも友人が贈ってくれたものですが盤面の状態も大変よく、結構ギターの好きな私としては楽しめました。ジャケット写真は日本のクラシックギターの草分け的存在といわれる小原安正氏とお嬢さんの聖子さんですが、このレコードで聴く限り若い聖子さんのギターのほうが若干冴えているように思います。ちなみにまだまだ現役の聖子さんはギター教室を開かれているようで。
サルバトーレ・アッカルドのヴァイオリン、ブルーノ・カニーノのピアノで。1989年の録音。このソナタは12分もある1楽章のあとに5つの短い変奏があり最後に主題が戻るという構成で出来上ています。パガニーニ弾きとして名声のあったアッカルドのモーツァルトは珍しいけれど相変わらずの美音を生かしてとても流麗な演奏を聴かせてくれます。グリュミオーとは違って甘さ控えめで澄み切った音色はとても魅力的だしブルーノ・カニーノの軽快なタッチのピアノもすばらしい
カラヤン、ベルリンフィルの演奏。1973年5月のライブ録音。格安のDVDセットだけど収録されたものはどれもすばらしいものです。カラヤンのブラームスは晩年のデジタル録音以外はさすがに少々外面的で、あまり好みでは無かったんですがこのDVDの演奏はそういった先入観を覆す気合の入ったものでした。特にこの4番は私がクライバー、VPO以上の評価をしているアバドのザルツブルグライブに匹敵するほどです。映像はいつものようにパート部分だけ差し替えたような不自然さが目立ちますが聴こえてくる音楽はお見事の一言
ルドルフ・ケンペの指揮、ウィーン・フィルハーモニーの演奏。1962年の録音。20年前のCDですが当時としては格安の1000円だったので喜んで買ったもの。ロザムンデからは「序曲」「間奏曲第3番」「舞踏音楽第2番」の3曲ですが、他にメンデルスゾーンやウェーバーの序曲も入って70分の収録というのもうれしいけれど、何といってもこの頃のウィーンフィルのオーボエを初めとしたチャーミングな音色にうっとりとします
アバドの指揮、シカゴ交響楽団の演奏。1991年3月の録音。急に寒くなって朝晩は冬の寒さです、なんていったら関東以北の人に笑われるでしょうが、一昨日から朝晩だけエアコン暖房を入れています。テレビの関西ニュース特番でも京都の紅葉を挙って紹介しだしました。嵯峨野の天竜寺とか洛北はそろそろ見ごろでしょうね。カメラ
カラヤン、ベルリンフィルの演奏。1976年12月の録音。シベリウスの中でも大好きな曲です。カラヤンはシベリウスの交響曲を1950年代と1960年にEMIにフィルハーモニアと1960年代にグラモフォンにベルリンフィルと入れていますが、それぞれ欠番があり、このEMIBOXでは7番が入っていません。ちなみに3番だけは録音暦無し
カラヤン、ベルリンフィル、フレーニ、パヴァロッティ、ギャウロフ他の演奏。これも頂いたLP。ベルリンフィルが始めてオペラを録音したと話題になった演奏ですが期待に違わずすばらしいできばえ
パーヴォ・ベルグルンドの指揮、ヘルシンキ・フィルハーモニー管弦楽団の演奏。1987年8月の録音。カラヤンが録音しないのでこれはフィンランド純正の演奏です。確かに3番には2番までの国民的色合いの音楽から4番以降の突き詰めたようなシベリウス独特の透明な音楽の境目での迷いみたいなものが少し感じられて全般に焦点が甘いかな。でも2楽章の素朴で少し哀切を帯びた歌や3楽章のもやっとした(?)盛り上げ方などシベリウス好きとしてはけっこうツボですね

ヴォルフガング・ゲンネンマイネンの指揮、ルートヴィヒィスブルク音楽祭管弦楽団、南ドイツマドリガル合唱団、ヘレン・ドナートのソプラノ、他の演奏。録音時期は不明ですがアナログ音源なので1980年以前でしょう。ハイドンのオラトリオでは宗教くさくないのと農民を扱った素朴な題材なので気楽に聴くことができますが全曲2時間以上掛かるので、1日で春・夏を聴いて次の日に秋・冬を聴きました。巷では私の持っていないカラヤンの豪華な演奏がけっこう評判ですが、ここでの演奏は独唱者も上手だしローカルで素朴さに満ちていてこれはこれで肌触りのよいものです
カラヤン、ベルリンフィルの演奏。1980年11月の録音。シベリウスでもっとも聴かなかったのがこの2番です。理由は、バーンスタインがウィーンフィルと入れたのを聴いてあまりの遅さとしつこさに大嫌いになってしまったから
トーマス・ヘンゲルブロックの指揮フライブルク・バロックオーケストラ、バルタザール=ノイマン合唱団の演奏。1995年2月の録音。アストルガは17世紀の後半に生まれ、子供のとき父親の公開処刑を見たというつらい経験があるそうですが、この有名なスターバト・マーテルは透明な響きに満ちた美しさと安らぎ満ちています。全曲で30分、別世界に遊ぶような体験をしました
マイケル・ティルソン・トーマスの指揮、セント・ルーク室内管弦楽団の演奏。WoOという作品番号無しだけど、一応整理番号はついている12曲で9分足らずという短い舞曲集。コントルダンスというのは英語のカントリーダンスからとられた名前で男女向かい合って踊る軽快な舞曲。7曲目は「プロメテウスの創造物」や「英雄」にも使われています。M・T・トーマスがサンフランシスコへ行く前の録音だと思われますが、ベートーヴェンにしては気楽な曲なのでそれらしく楽しくやっておりますが品のいいところがこの人らしい
ホーコン・アウストボのピアノで。1990年の録音。サティの皮肉と洒落が満載されたピアノ曲の中でもこの題名にはドキッとされられるんですが、この曲は「ナマコの胎児」「甲殻類の胎児」「柄眼類の胎児」と名づけられた3曲から構成されていて、原題は胎児ではなく魚や虫などの幼虫の意だとか。ちなみに柄眼類(へきがんるい)とはカタツムリのように両目が触覚のように出ているものだそうです。題名の意味を調べるだけで時間がかかるのでサティを聴くのも大変
カラヤン・ベルリンフィルの演奏。1974年5,6月の録音。EMIセットの中でシベリウスと共に楽しみにしていたのがR・シュトラウスですが、この曲はもう私の大好物でして何度聴いても飽きることがありません。これも何度も書いていることですが、要するにカラヤンとベルリンフィルの実演を聴いたのがこの曲で、その圧倒的な演奏に完全にやられてしまったのです
カラヤン、ベルリンフィルの演奏の映像。1973年12月のライブ収録。チャイコフスキーの後期交響曲以外にベートーヴェン、ブルックナー、ブラームスなど4枚のDVDセットが格安だったので即ゲットしました
ロバート・ヘイドン・クラーク指揮、コンソート・オブ・ロンドンの演奏1990年の録音。夜静かに聴くときはバッハに限ります。バッハ全集の中でもこれは掘り出し物といっては失礼だけどすばらしい演奏
カラヤン、ベルリンフィルの演奏。1981年1月の録音。初期のデジタル録音にありがちなやせた音ではなく、シベリウスに必要な渋い雰囲気のあるなかなかの優秀録音です。LPも持っていますがCDの方がはるかにいい。このEMIセットでの楽しみの1つがこれらのシベリウスでして、しかも1番はほかには録音していない貴重品。とにかく3番を敬遠したカラヤンがこの煮えたぎるような1番をよく録音したと思います。昔、若き日のマゼールがウィーンフィルを思いのままに振り回した演奏が焼きついていますが、この時期のカラヤンとしては珍しいくらいに暴れているのがすごい
ヴュルテンベルク室内管弦楽団、シュットゥットガルト室内合唱団、クリスティーナ・ラキのソプラノ、他の演奏。最近はあまり意識せずなにげにCDを選ぶのですがやはりというかスターバト・マーテルに外れ無しの言い伝え通りハイドンらしく率直且つ美しい曲でありました
カラヤン、フィルハーモニア管弦楽団の演奏。1958年1月の録音。初期のステレオだけどリマスターのおかげで十分ステキな音です。この曲はムーティとフィラデルフィアがあれば十分なんですが、カラヤンのはもう少しばかり演出が巧みで「ジャニコロの松」で情緒タップリに遊ばせてから「アッピア街道」で堂々たるクライマックスに持ってくる辺りの仕掛けが分かっていてもコロリとひっかるのが悔しい
シュターミツ四重奏団の演奏。1990年の録音。静かな気分に浸りたいときはドヴォルザークの四重奏曲がお薦めです。この曲には「スラブ風」という副題もあってこの作曲家お得意のメロディーがやさしくふんわりと流れていくのですが、特に2楽章「ドゥムカ」はスラブのエレジーをそれこそ叙情タップリに味わうことが出来ます。けっこう気の短い私は他の作曲だったらうんざりしそうなんですがドヴォルザークの音楽にはそういう抵抗感が無いのが不思議。遠い先祖でつながりがあるのかもしれない
ルドルフ・ゲーラーのソロで。1998年の録音。この演奏ではシュバイッツァー博士が考案したバッハ弓という特殊な弓を使用しています。バッハの楽譜に指定されている4弦同時和音を演奏するためのものだそうですが、現在ではこの弓の存在価値は否定されているとか。このCDに収められいる無伴奏ソナタ2番のGraveやパルティータ2番のAllemandaを聴くとオルガンみたいな響きで始まるのでビックリしますがこの3番では同時和音の指定が少ないのかそれほど違和感はありません。違和感どころか円の一部を切り取ったような外側に向かってC型の弓でかなり弾きにくいだろうと思うのですが実に美しい演奏でバッハを存分に堪能することが出来ました
オルランド弦楽四重奏団に今井信子さんのビオラが加わった編成です。1989年12月の録音。モーツァルト最初の弦楽五重奏曲で若いときの作品らしく何ともフレッシュなできばえですが1度改定しているとか。他の五重奏曲もすばらしいのでどうしょうか迷ったけれど明るいこの曲を一押しにします。四重奏にビオラ1本加わるだけで何とも響きが分厚くなるのにびっくり。今井さんだろうと思われるビオラが大活躍しています。全曲40分近くあるので小さな交響曲みたいですよ


フルトヴェングラーの指揮、ベルリンフィルの演奏。1943年10月のライブ録音。まだ戦争中です。ベートーヴェンの7番についてはもう少し書きたいけれどきりが無いのでこの演奏で打ち止め。モノラルは仕方ないにしてもとにかく音が悪い。最初「ダン!」と雷が落ちたかと思うような激しい衝撃で始まりかなり速いテンポで進みますが、主部に入ってからは興奮も収まって安定した演奏に入っていくとそのうち音の悪さも気にならなくなります。さて、3楽章までは他の指揮者の演奏と大きな違いも無いのですが、4楽章に入ってからはテンポを自由に揺らすので何か起こりそうな予感が、と思ったらそれが現実になり、最後の1分間で狂ったように追い上げるのでさすがのベルリンフィルも必死に食いついて猛烈なコーダで終わります。いやこのすさまじさは言葉になりません。全曲37分ですからカラヤンより遅いはずだけどメチャクチャ速かった記憶を残すところがすごい。誰にでもお薦めはできないけれどフルトヴェングラーとこの時代でも美しい音とアンサンブルを持っていたベルリンフィルに改めて敬意を払いたいです
小澤征爾の指揮、ボストン交響楽団、タングルウッド音楽祭合唱団、ボストン少年合唱団、エディット・マティス(Sp)他の演奏。このとき小澤さん38歳でほんとに若いなぁ。東京の友人が中古市で買ってくれたLPですが、これ以外にもカラヤン、ベルリンフィルの「ラ・ボエーム」や、さだまさし、荒井由美(今の松任谷さん)、井上陽水など一杯送ってくれました。クラシックには疎いのでカラヤンと小澤さんのに絞って買ったそうです。10キロ近い重さで送料も馬鹿になりません。何年に1度しか会わない友なのに本当にありがとう


Recent Comments