ベートーヴェン 交響曲第8番 Op.93
カラヤンの指揮、ウィーン・フィルハーモニーの演奏。EMIのカラヤンBOXから。1946年9月の録音だからもちろんモノラルですがデジタルリマスターのおかげでとても聴きやすい仕上がりになっています。演奏は戦争が終わってまだ1年とは思えないほど完成度の高いもので、38歳の若きカラヤンの颯爽とした指揮振りを彷彿とさせるものです。EMIのやり手プロデューサーだったウォルター・レッグは戦後食べるのにも事欠いていたウィーンフィルとカラヤンを雇って『ただ同然といって悪ければきわめて安い費用で』ありとあらゆる曲を録音し、カラヤンの(ナチス党員疑惑のため)演奏許可が出るまで我慢強く保管し、許可と同時に売り出して大きな利益を得たのだそうです。まあそういった逸話はともかく、私はカラヤンとウィーンフィルの8番を初めて聴いたのですが、基本的に後年のベルリンフィルと同じアプローチでこの人のベートーヴェンの解釈が代わっていないことを認識しました。相変わらずステキな演奏です。
「交響曲」カテゴリの記事
- ドヴォルザーク 交響曲第9番「新世界より」(2018.01.21)
- ハイドン 交響曲第88番 「V字」 ト長調(2017.12.06)
- ドヴォルザーク 交響曲第8番 ト長調 op.88(2017.12.05)
- ショスタコーヴィチ 交響曲第5番 ニ短調 op.47(2017.10.29)
- ベートーヴェン 交響曲第9番 ニ短調 op.125(2017.10.04)
Comments