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September 26, 2010

チルソクの夏

レンタルDVDで借りた映画です。最近は映画評論も忙しい(笑)。
「四日間の奇蹟」の佐々部清監督の下関3部作の1つ。姉妹都市である下関、釜山で開催される高校陸上親善大会で知り合った韓日男女陸上部員の切ない恋物語です。物語は1977年の設定ですが映画の始まりは25年後の同じ大会という設定になっています。
当時、韓国は北との関係が最悪で戒厳令が敷かれており、なおかつ日韓両国の関係も良好ではなかったので、そういう厳しい状況下での文通だけによる恋愛物語です。会えるのは年に1度、7月7日の大会だけなので韓国語で「七夕」を意味する「チルソク」が題名になっています。主人公の女生徒の恋を中心にして日韓のわだかまり、家庭の事情、進学といった問題を上手に取り入れて丁寧に作り上げたとても上質な映画です。下関出身ということで出演している父親役の山本譲二さんの存在感と演技がさすが。4人の女子陸上部員達の真っ黒な顔や全力で競技に取り組む姿がいかにも高校生といった感じでステキです。
2003年の作品なので、「のだめ」でブレイクする前の上野樹里さんが出ていますが、あいかわらずのハチャキャラが暗くなりがちな主人公の心やストーリーを救っています。また彼女演じる「真理」役の25年後として谷川真理さんが出演しています。そしてこの映画の人気がきっかけで途絶えていた親善陸上大会が20007年に復活したそうです。歴史ある港町下関なので乃木神社とか関門トンネルの歩道とか珍しいシーンもあり楽しめます。私の一押し推薦映画です。

この時代よりはあとですが韓国の大田(デジョン)から研修で来ていた若手研究者を時々家に呼んで夕食を食べたことがあります。ソウル大学を出たエリートなので英語は達者ですが私は辞書片手にカタコトでしゃべっていたら彼曰く「あなたの英語はジャングリッシュ、でも私の英語もコングリッシュ」と救ってくれました(笑)。
彼はなぜ「 Grandmother」が一緒に食事しないのか不思議がっていましたが、明日帰るという夜はぜひ母を呼んで欲しいというので連れて行くとリビングの大きな椅子に座らせ「これから韓国の正式な挨拶をします」と言って椅子の前にピタリと平伏(土下座ですね)したんです。平伏したまま韓国語で長々とお礼の言葉を述べる彼の姿に母も私も大きな感銘を受けました。儒教の精神がすべて良いかどうかは別としてもあの敬老精神と礼儀作法は韓国の経済成長の屋台骨の1つだったと思っています。一方、本来の発祥地でありながら礼儀とか恥とかを忘れたような国もあるようで、嫌いだった都知事が最近好きになった私です。


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