佐渡さんの演奏会
もう1週間前ですがPACの演奏会を聴きに西宮に行きました。曲目は「ブラームスのV協」「ドヴォルザークの8番」とちょいと楽しみなプログラムです。さすがに達者なプレトークの後はブラームスから始まったのですが曲のせいもあるのか以外に平板な演奏でちょいと眠ったかも(笑)。ヴァイオリンソロはまだ若手といっていいジェームス・エイネス。熱演だったと思うけれどもう1つ印象は無かったです。ところがアンコールで弾いたパガニーニの「カプリース16番」がすごかった。もっと上手な人はいるんでしょうが目の前で(3階だったけれど)ああいうテクニックを見せ付けられるとコーフンしますね。パガニーニの思うつぼです。オケのメンバーも目を丸くして見入っていたんですがヴァイオリン群の方々は気のせいか伏目がちだったような(笑)。そして休憩後のドヴォルザークなんですが、実は3日前に公開リハーサルを見ていたのでこの時の印象から大いに期待していたのです。案の定本番では佐渡節全開でオケを目一杯慣らしたメリハリ系のすばらしい演奏でした。生でこういう演奏を聴くと各パートの動きがよく分かるのでドヴォルザークってオーケストレーションの達人だったんだなと思います。アンコールのスラブ舞曲8番も良かった。特に内声部のヴィオラが浮かび上がって聴こえるのがステキ。不満はですね、佐渡ファンなのか女性陣の「ギャー」と聞こえるブラボの叫び声はちょっと・・・・。
この日の感想ですがやはり佐渡さんはこれまで聞いた若手さんとは別格の存在です。無駄のない指揮も上手だしとにかく一流にはまだまだと思えるこのオケを見事に鳴らしきったのは立派でした。オケのメンバーも弾いていて楽しかったと思います。
この日は3階で聴いたのですがヴァイオリンの音がきつく響く原因が何となく分かりました。ヴァイオリンの高音域は約600Hz~2kHzなので波長は約50cm~15cm。ステージのバックボードを支える1辺30cmほどの10本の柱やボードの凹凸でこの周波数近辺の定在波が生じるのではないかと推理しています。ステージのバックボードをもっと滑らかな曲面のコルク板で覆うようににすればすっきりとした音になるんじゃないでしょうか。何せこれから毎月聴きに行くことですから1度試してもらえないかなぁ。
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