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June 13, 2007

バイロイトの音

Wagnerこれも古いLPで、1962年のバイロイト公演のサンプルレコードです。指揮は当時まだ39歳の若きサバリッシュ、オケはいうまでもなくバイロイト祝祭管弦楽団。収録されているのは「さまよえるオランダ人」「タンホイザー」などの一部だけですから音楽を楽しむのが目的ではなく、あくまでバイロイト歌劇場のサウンドを聴くことにあります。この劇場はご存知のように舞台の下にオケがもぐりこんでいて指揮者だけが舞台下のオケと舞台上を見ることが出来るので指揮者もオケも緊張度は相当なものだそうですが、この構造はワーグナーの大編成オケの音量(特に金管)から歌手を守るためだそうです。さて、録音された音を聴くと確かにまろやかな残響を伴っておよそ耳障りな音がしないのです。ホントにヴァイオリンの真綿のような音を聴くと一瞬で魅了されてしまいます。オーケストラから出た音は一旦ピット(ヴァイオリンの胴にたとえられています)の天井つまり舞台の床に当たりそれから間接的に客席に到達するので舞台上とほんの少し時間差があります。確かにコーラスとオケの音がほんの少しずれていましたがいかにもナマという雰囲気があってなかなかいいものです。ゼンタ役のアニア・シリアの声も「絶叫」ではなくとても柔らかくてこれがバイロイトのワーグナーなんだと思います。ショルティのスタジオ録音の生々しい音とは対極にある録音ですが、私はこちらを選びますね。

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Comments

mozart1889さん
この雰囲気には本当に魅了されます。
主役は歌手であってオーケストラはあくまで伴奏なんですね。ただタンホイザーの「歌の殿堂」のファンファーレは多分舞台上だと思います。ここでのタンホイザーの全曲を聴きたいと思っています。

Posted by: よし | June 15, 2007 at 08:25 AM

よしさん、こんにちは。
このレコードは、サンプルとはいえ、今や貴重ですね。
バイロイトの独特のまろやかな音響は、その昔、NHKの年末のFM放送を必死でエア・チェックしていた頃からの、憧れの音でもありました。1960年代のライヴ盤はフィリップス原盤が多いのですが、特にイイ音ですね。
LPレコードで聴くバイロイトの実況は、至福の境地でしょうね。

Posted by: mozart1889 | June 14, 2007 at 06:01 PM

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