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May 13, 2007

金聖饗演奏会(PAC)

Seikyo512昨日は兵庫県立芸術文化センター(PAC)の演奏会に行きました。指揮は金聖饗氏。プログラムは皆4のつく交響曲で、メンデルスゾーンの4番「イタリア」、ハイドンの44番「悲しみ」、シューマンの4番となかなか意欲的なものです。結成2年足らずのこのオケの実力を知るよいチャンスです。ところが会場に入ってアレッと思ったのがヴァイオリンの椅子が無いこと。譜面台はちゃんと立ててありますが団員が入場する寸前まで椅子が運ばれる様子はありません。結局「イタリア」はチェロ以外はみんな立ったまま演奏が始まったのです。しかも楽器配置が左から第2ヴァイオリン(これは後で分かりました)、ヴィオラ、チエロ、第1ヴァイオリン。バスは最後尾です。「イタリア」が終わったあと聖饗さんのトークで、ゲバントハウスの初演時はメンデルスゾーンの提案でこの配置で立ったまま演奏されたのでそれに習ったということです。次にビックリしたのがノンヴィヴラートだったこと。これは今日の曲目すべてそうだったのですがメンデルスゾーンにはちょっと違和感がありました。もう1つのビックリは1834年の改訂版で行われたことです。1楽章以外は聴きなれたメロディーや(特に2楽章)響きではなく私にはこちらの方が初稿版のようでした。結局様々な違和感があり(多分団員の方々も)最初は居心地の悪い思いで聴いていたのですが4楽章に入ってからオケも調子が出てきたようで私もメンデルスゾーン特有の木管と弦の絡み合う美しいハーモニーの進行とサルタレロのリズムに身を乗り出して聴いていました。ある意味実険的な演奏でしたが結構面白かったです。次のハイドンからは椅子が運び込まれてメンバーも聴衆も安心(笑)。これは重心の低い安定した演奏でよかった。やはり力強い演奏に椅子は必要だと思います。ノンヴィヴラートも違和感無く、とにかく堂々としたハイドンで名演といってもいいでしょう。最後のシューマンは今度は初稿版で、いかにも響きが薄いのですが逆に透明感もありシューマンらしい(?)と思いました。この辺りに来るとオケも調子が出てきて文句の無い出来上がりですし版は違っても大好きな曲を生で聴けたので私は大満足でした。さて、聖饗さんですがまだ若い(37歳)のに大変丁寧な指揮です。ピッチリと拍子をとるのではなく曲の雰囲気を大事にする感じで、大暴れやこれ見よがしなパフォーマンスも無く(まあ曲がね)大変好感を持ちました。注文があるのは主にホールでして、ステージが狭いためか特に低音域で音が詰まったような響きがあることですね。あとオケはヴァイオリンのアンサンブルが少し荒く、ピュアトーンになるはずのノンヴィヴラート奏法が却ってざらついて聴こえることです。しかし聖饗さんのまとめが上手なんだと思いますが冒険的な演奏会としては大成功でした。

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