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June 04, 2006

ジョン・カルショー

図書館からジョン・カルショーの「レコードはまっすぐに」を借りた。本は昨年の5月に発行されたほぼ新刊だが、カルショー自身は1980年に亡くなっており、本の内容は1967年ごろまでの英デッカでの録音活動を主体にした自伝だ。とにかく出てくる音楽家はクナッパーツブッシュ、シューリヒト、ヴァン・ベイヌム、クーベリック、ライナー、セル、ショルティ、そしてカラヤン、その他著名ピアニスト、歌手など盛りだくさんで彼らとの録音現場の裏話を読むだけでも楽しい。まあこれらの逸話の多くはクラシックファンの多くはご存知だろうし私もそれを書くつもりではない。私が感銘を受けたのはカルショーが15,6歳の時にすでに音楽関係の仕事に尽きたいと熱望していたこと。そして18歳で軍隊に行き、これも好きな飛行機に乗りそして時間がある限りレコード(SPです)を買って聴き、ポケットスコアを読んでいたということ。敵地に赴く永い飛行時間中頭の中で1曲を終わらせるほど暗記したこと。戦争が終わり中尉で帰還しそのまま以前勤めていた(安定した)銀行に戻れるのを蹴って音楽関係の職探しに奔走したこと。6ヶ月の(心細い)失業のあとやっと当時新興だったデッカに(非常に安い給与で)就職できたこと。それでもすぐには念願の現場に出ることはできず、また録音活動に従事してからもさまざま(技術的、人間関係)の困難があったこと。これらがユーモアたっぷりに書かれていて本当に飽きない。まだ途中(カラヤンは登場していない)だが、カルショーの自伝として大変興味深く読んでいる。我ながらよい本を借りたものだ。

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Comments

narkejpさま

いかに多くの時間と労苦をかけて1枚のLPなりCDが出来ているのかがよく分かりますね。当然とはいえ良いレコードを作るということと、経営(利益確保)の板ばさみの中ですばらしいレコードを作ったカルショーは立派でした。56歳で亡くなったことが惜しいです。

Posted by: よし | June 05, 2006 at 08:32 AM

こんにちは。私もこの本を読みました。とても面白くて、読み終えるのが惜しく感じられるほどでした。後半のステレオ録音とLPの時代は、なんだか同時代史を見るようで、懐かしく感じました。

Posted by: narkejp | June 04, 2006 at 08:32 PM

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